第二新卒・既卒とも就職活動で重視するは「ワークライフバランス」「良好な人間関係」。会社の「将来性」や「安定性」を求めるのは少数派
調査は面談形式で、同社を訪問した際にアンケートをすることで行った。実施日は、2018年3月9日から9月26日。対象は、20代の第二新卒・既卒として就職活動中の男女で、有効回答数は814名。既卒は483名(59%)、第二新卒は331名(41%)。
第二新卒は再就職に「働きやすい環境」を求める
第二新卒で転職活動を希望している331名のうち、重要な退職理由は「仕事が自分に合わなかった」(16.7%)を選択した人が最も多く、次は「労働時間が長かった(13.8%)」「社風が合わなかった(13.4%)」だった。福利厚生(2.2%)や給与(6.8%)が不満で転職をするよりも、社風(13.4%)や人間関係(10.0%)などで転職を検討する傾向がある。
※株式会社UZUZ調べ
では、再就職に際して何を求めているのだろうか。その結果が下図だ。
※株式会社UZUZ調べ
「良好な人間関係」(15.2%)、「ワークライフバランス」(15.2%)を重視したい人が多いという結果であった。「会社の規模や知名度」(1.8%)、「社会的意義のある仕事」(3.2%)を選ぶ人は少ない。一般的に新卒は大手企業志向が強い傾向があるが、社会人を経て心境に変化が起きていることがわかる。人間関係やワークライフバランスを重視する人が多いのは、働きやすい環境を重視する傾向があることが考えられる。
既卒もプライベートを重視して仕事を選ぶ傾向
今回の調査対象者のうち、483名(59%)が既卒者だ。その理由で最も回答が多かったのが「学生時代に就職活動をしなかったため」(34.2%)、次いで「学生時代に就職活動をしたが、内定を獲得できなかったため(23.9%)」であった(下図参照)。
※株式会社UZUZ調べ
さらに、就職活動をしなかった62名にその理由を尋ねたところ、「やりたいことや興味が別の分野に移ったため」(28.4%)との回答が多かった(下図)。次点は、「条件(給料・休日など)が良くないと感じたため」(18.3%)。
※株式会社UZUZ調べ
これらのことから、レポートでは「就活を始める切り口として「自分のやりたいこと」というものがあるが、結局「自分がやりたいことを探さないといけない」という固定概念から就職を回避する傾向にあるようだ」と指摘する。また、公務員を目指している人も同様の傾向があり、「やりたいことがわからない」ため、とにかく安定性を求めて公務員に落ち着くケースが多くなっているという。
最後に、既卒者が今の就職活動に求めることについて触れよう。『現在の就職活動で大切にしていることは何ですか?』との質問に対して、回答が多かったのは「良好な人間関係」(12.9%)、「給料」(12.8%)、「ワークライフバランス」(12.6%)。また、第二新卒で転職活動を希望している人と同じく、「会社の規模の大きさ、知名度」(0.8%)を重視する人は少ないようだ。これらのことから、仕事よりも、プライベートに重きを置いている傾向が見て取れる。
レポートで、この点について「「福利厚生」を「手当(お金)」と「働きやすさ」に区別すると、「給料(お金)」と同じくらい「人間関係(働きやすさ)」が求められている点が、興味深い結果となった」と述べられている。
※株式会社UZUZ調べ
就職活動時は、企業規模や知名度、安定性といった、外部から分かりやすい特長に目が行きがちだが、実際に社会人として働いてみると「人間関係」や「ワークライフバランス・休日」「仕事との相性」といった項目にポイントが移る傾向にあるようだ。
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