Emotion Techと電通・電通デジタルが共同でCRM施策を開発 顧客体験指標を基点としたCRM戦略の立案と実行が可能に
Emotion Tech(エモーションテック)は、企業やブランドに対する愛着・信頼の度合いを指標化したNPS(ネット・プロモーター・スコア)データと、顧客の感情・行動データを融合させることで、顧客体験指標を基点にした独自のCRM戦略支援サービスを、電通、電通デジタルと連携して開発。2018年10月より提供を開始したと発表した。
NPSとは、ロイヤルティマーケティングの権威であるフレドリック・F・ライクヘルド氏が提唱した顧客ロイヤルティを測る指標で、「ある企業やブランドを、親しい人に薦めたいと思う人の正味の割合」を表したもの。同社はこうした感情データを基に、カスタマーエクスペリエンスの分析・改善・マネジメント支援を行うクラウドサービスを提供している。
従来のCRM(顧客関係管理)マーケティングは、顧客の反応やステータスといった行動指標のみを管理し、施策の実行・検証を行うものであったが、これだと「なぜメールに反応しなかったのか」、「なぜ商談が途切れてしまったのか」などの原因を特定することができないという課題があった。
そこで、電通と電通デジタルは、Emotion TechのNPSおよび顧客体験向上支援のシステムと、顧客企業が活用しているCRMツールを連携させ、NPSデータと顧客の感情・行動データを融合させた「課題の発見」、「課題の解決」、「効果の検証」をワンストップで提供できるサービスを開発した。このサービスにより、顧客体験指標を基点としたCRM戦略の立案と実行が可能になるという。
サービスフローは次の通り。
(1)NPS回答データをベースに課題の抽出
NPS調査を実施し、Emotion Techが開発した独自調査手法を用いて回答データを複数のプロセスに分解、各プロセスを顧客体験スコアとして定量評価し、顧客企業のマーケティング課題を抽出する。
(2)精緻な課題設定/改善案の検討と実行
抽出された課題に対して、顧客の感情データと行動データの両面から複合的な分析を行い、より精緻な課題設定を行った上で、顧客ロイヤルティ向上に向けた改善案を検討し、CRMツールを活用し実行する。
(3)再度NPS調査を実施し、施策の検証
課題解決のために行った施策のNPSへの影響を評価し、戦略の再構築に活用することで、PDCAサイクル(課題抽出→施策実行→施策検証)を回す。
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