Sansan株式会社は、2018年10月、BtoB企業のブランド力に関する新指標「BBES（BtoB Engagement Score）」と、大規模調査済みのBBESデータを閲覧・比較・評価できるモニタリングサービス「BBES Monitor」を発表した。

BBESとは、BtoB Engagement Scoreの略称で、Sansan が独⾃に開発した新しい指標となる。「ステークホルダーからの評価、評判はその企業がビジネスを行う上で、とても重要な要素」との考えから、BtoB 企業のブランド力を「全方位的なステークホルダー（その企業における利害関係者）とのエンゲージメント力」と定義。これに基準を設けることで、定量的に測定、観測できるようにしたもの。

具体的には、「経営、営業、開発、バックオフィス等を含む対象企業の社員と直接の接点を持った個⼈」を調査対象とし、彼らに対して「ブランド」、「モノ」、「ヒト」といった3つの指標について質問する。11段階で評価付けし、それぞれの平均点から導かれたスコアを、BBESスコアとしている。

BBES Monitor は、BBES のデータを活⽤するためのモニタリングサービスだ。

これを利用すれば、名刺アプリ Eight のユーザーに対する調査から得られた1,300 社超もの「BBESデータベース」と、イベント分析、役職別分析、回答者セグメント分析、フリーコメント閲覧などの「調査データ分析機能」が利用可能となる。

なお、クラウド名刺管理サービス「Sansan」を利⽤中の企業は、Sansan と連携した詳細調査のオプションを利⽤することも可能。これによって、より短期間で BBES スコアを調査できる。

ブランディング向上施策を継続的かつ有効的に回していくには、正確な評価指標と定量化手法が必要だが、BtoB企業においては、BtoC企業に比べ、ステークホルダーが限定されることから、これまで一般的な調査手法や調査パネルでは有効な評価を得ることが出来ないこともあった。

しかしこれらのサービスにより、ベンチャー企業と大手企業との企業規模を超えた比較や、別業種の企業との同一指標での比較など、これまでできなかったブランド評価の比較が可能となる。

同社は今後、利用ユーザー、パートナー企業とともにこれらの活用方法の開発を進め、より有効なソリューションの提供を目指していくという。