5つの業界を代表する各3ブランドの顧客ロイヤルティ調査。他の人に勧めたくなるお店とその理由とは?

株式会社Emotion Techは、2018年7月、5つの業界においてそれぞれ代表的な3ブランド(計15ブランド)に対し、顧客ロイヤルティ調査を実施、結果を公表した。

調査対象の業界とブランドは以下の通り。

【カフェ】スターバックスコーヒー、ドトールコーヒーショップ、コメダ珈琲店
【ファストフード店】マクドナルド、モスバーガー、ケンタッキーフライドチキン
【コンビニエンスストア】セブンイレブン、ファミリーマート、ローソン
【家具販売店】IKEA、ニトリ、無印良品
【家電量販店】ヤマダ電機、ヨドバシカメラ、ビックカメラ

なお、同調査では、各ブランド500名の回答結果をNPS※で示している。NPSとはNet Promoter Score(ネット・プロモーター・スコア)の略。ロイヤルティマーケティングの権威であるフレドリック・F・ライクヘルド氏が提唱した顧客ロイヤルティを測る指標で、「ある企業やブランドを、親しい人に薦めたいと思う人の正味の割合」を表す。推奨者が多かったり、批判者が少なかったりすると数値が高くなる(ポイントの算出方法は、本記事末尾に記載。)

■カフェ業界代表ブランド

〈NPS順位〉
1位:スターバックスコーヒー(-16%)
2位:コメダ珈琲店(-23%)
3位:ドトールコーヒーショップ(-31%)

〈ブランドの強み・弱み分析〉
1位のスターバックスコーヒーは、「飲食をする時(味や温度、容器の飲みやすさ)」「お店を決める時(ブランドイメージ)」などの項目で強みを持つが、「メニューを決める時(価格の納得感、サイズや料金、味のわかりやすさ)」がNPSを引き下げていることが分かった。

2位のコメダ珈琲は、スターバックスコーヒーとほぼ同等であったが、比較すると「お店を決める時(ブランドイメージ、アクセスの良さ)」がやや弱い傾向が出た。

ドトールコーヒーショップは、「お店を決める時(アクセスの良さ)」「メニューを決める時(価格の納得感、新商品・サイズ・味・料金のわかりやすさ)」は強みがある一方、「席についた時(椅子の座り心地、隣の席との間隔、テーブルの広さ)」が引き下げているという結果であった。

■コンビニエンスストア業界代表3ブランド

〈NPS順位〉
1位:セブンイレブン(-4%)
2位:ローソン(-26%)
3位:ファミリーマート(-30%)

〈ブランドの強み・弱み分析〉
各社の特長は見えにくかったが、セブンイレブンは「お店を決める時(ブランドイメージ、アクセスの良さ、トイレの有無)」に強みがあった。ローソンは「商品を探す時(整理整頓の度合い)」、ファミリーマートは「商品を購入した後(コーヒーメーカーの使いやすさ、イートインスペースの有無・使いやすさ)」に比較的強みがあることがわかった。

■ファストフード店業界代表3ブランド

〈NPS順位〉
1位:モスバーガー(-14%)
2位:ケンタッキーフライドチキン(-35%)
3位:マクドナルド(-39%)

〈ブランドの強み・弱み分析〉
1位のモスバーガーは、「飲食をする時(味・温度・サイドメニューの味)」に強みがあった。ケンタッキーフライドチキンも「飲食をする時」が比較的強く、マクドナルドは「お店を決める時(アクセスの良さ、ドライブスルーの混み具合、駐車場の有無)」に比較的強みがあることが分かった。

■家具販売店業界代表3ブランド

〈NPS順位〉1位:ニトリ(-20%)
2位:IKEA(-24%)
3位:無印良品(-28%)

〈ブランドの強み・弱み分析〉
1位のニトリは、「商品を決める時(商品の価格、商品のとりやすさ)」、「商品を探す時(商品の探しやすさ、品ぞろえのよさ)」に強みがあり、IKEAは「商品を決める時(商品のデザイン、キャペーン価格の分かりやすさ)」、無印良品は「お店を決める時(商品のデザイン、店員への相談のしやすさ)」、「お店に入った時(店内の清掃感、店内の空調)」に強みがあることが分かった。

■家電量販店業界代表3ブランド

〈NPS順位〉
1位:ヨドバシカメラ(-26%)
2位:ビックカメラ(-42%)
3位:ヤマダ電機(-47%)

〈ブランドの強み・弱み分析〉
1位のヨドバシカメラは、「商品を探す時(商品の探しやすさ、フロアガイドの分かりやすさ、品ぞろえのよさ)」に強みがあり、ビックカメラは「商品を決める時(キャンペーン価格の分かりやすさ)」、ヤマダ電機は「お店に入った時(店内の清掃感、店内の広さ、店内の空調)」に比較的強みがあることが分かった。

【参考】分析に用いた調査内容
 Q1.あなたは(ブランド名)を利用することを親しい友人や知人にどの程度おすすめできますか?(0-10点の11段階で回答:NPS調査 0-6を批判者、7-8を中立者、9-10を推奨者とみなし推奨者から批判者を引いた数値で比較)
Q2.Q1で「おすすめ度:0-10」の点数をつけるうえで、以下の体験はどのように影響しましたか?(業界ごとに設定した顧客体験の項目に対して質問)「非常にプラスに影響」~「非常にマイナスに影響」の7段階で回答し、さらに「その理由」を選択肢から回答。

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